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Kyutech物性グループセミナー
九州工業大学の教職員・学生で定期的に勉強会を開いています。
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第57回: 2025年4月30日 (水) 16:20-17:50
【場所】九州工業大学戸畑キャンパス・総合教育棟 1F 工学部第 2 会議室 (Teams にて同時中継)
【講演者】井上 雅世 (九州工業大学大学院工学研究院基礎科学研究系・准教授)
【タイトル】生き物にまなぶ, 不正確な素子から正確な情報伝達ネットワークをつくる方法
【概要】
生物が生きていくためには, 環境から刺激 (入力) を受け取り, 内部で情報を制御・処理し, 適切な応答 (出力) を返すことが不可欠である。そこでは, ノイズや変異に対する頑健 (ロバスト) 性や, 未知環境にも応答できる性質など, 柔軟な情報制御がおこなわれている。一方, ミクロに捉えると, 生体内の情報伝達はアナログな化学反応 (の連鎖) で担われており, コンピュータのデジタル信号のような信頼性をもたない。このようなアナログな反応から, 信頼性の高い情報処理を実現するメカニズムについて, 情報伝達ネットワークモデルを用いた考察結果について報告する。さらに, 未知の入力にも応答できる理由について, ネットワーク上の情報伝播プロセスに注目しておこなった解析結果についても報告する [1,2]。
[1] M. Inoue and K. Kaneko, EPL 124, Article 38002 (2018).
[2] M. Inoue and K. Kaneko, Phys. Rev. Research 3, 033183 (2021).
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